【Vol.147】 ドラッカーに学ぶ リーダーシップとは?

日本のものづくりの信頼が揺らいでしまうのではないかと、
そのように言われる中、問題が生じた組織において、
何が起きていたのだろうかと、メディアを通じて学ぼうとしています。

先日、10/23日付の日経新聞で、日産のCCOが、

「必要に応じて一番の要である係長を直接コントロールする」

そういう記事が掲載されていました。

日産のように大きな組織になると、係長が現場に一番近く、
重要な役割を果たすリーダーの1階層であることが見えてきます。

NRIの取締役会長である嶋本さんは、代表取締役社長を務めていたときは、
課長や係長といった、中間管理職のリーダーを、
自ら教育していたと、そうおっしゃっていました。

裏を返すと、中間層のリーダー教育にも力を入れないといけないということ。
そして、部長と課長、課長と係長といった、縦のラインにおける
コミュニケーション、意思疎通を丁寧におこない、
管理職チーム内においても、相互の信頼関係をしっかり
構築していかないと、今回のような問題が生じてしまいます。

神戸製鋼も同じかもしれませんが、現実的に起きていると
思われることは、組織が大きくなればなるほど、
数字や納期のプレッシャーが大きい、そういう環境のもとで、
ただただ、仕事をこなしていく日々だったのかもしれません。

繰り返しにはなりますが、トップから中間管理職まで、
経営管理者に使命感がないこと。

そして、「顧客にとっての価値」を何も意識しないで、
組織運営がなされているように感じます。
これらは、本質的な、大きな経営課題です。

メンバーが正しいことを行うことが、効果的なリーダーで
あることの証明であり、模範となるのはリーダー自身である。

ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。

一流のリーダーに共通するワークスタイルの1つに、

仕事の基準を守り抜くこと。

そのような、ドラッカーのマネジメントの基本と原則があります。

納期を守らないといけない中で、現場の大変さを理解している
係長クラスのやさしいリーダーが、

「いいよ、いいよ~。みんなよく頑張ってるから。」

と、本来なされるべきことが、おろそかになっていたのかもしれません。

そういう意味において、仕事の基準が明確で、仕事の品質には
厳しい姿勢を貫くリーダーでないと、それが企業の体質、
企業風土として、当たり前になってしまいます。

そうならないように、経営者と経営チームを含め、
全ての経営管理者が責任をもって、リーダーシップを
発揮していかないといけません。

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