【Vol.150】 トヨタの危機感に学ぶ ドラッカーの基本と原則

11/14日付の日経新聞で、トヨタの危機感に関する
記事が掲載されており、以下のような記述がありました。

電気自動車(EV)や自動運転、シェアリングといった
大波が押し寄せていること。

豊田章男社長がアポなしで、福島県内のトヨタ店や
トヨペット店、ネッツ店、提携先のマツダ店、
そして中古車店ガリバーも訪問。

プリウスと、トヨタのハイブリッドシステムを搭載した
アクセラの乗り比べより、アクセラは、カーブでも気持ちよく、
スーッと曲がれ、マツダの技術の高さを見せつけられる。

マツダにあってトヨタにないのは「走り」だけではなく、
少ない経営資源で多様な車を開発する力はマツダが上と、
トヨタの役員が断言。

そんな危機感を感じているトヨタの業績は堅調で、
手元資金は7兆円に上り、財務と業績は堅調であること。

要約すると、そのような内容でした。

経営者は経営しなければならない。
経営者は学び続けなければならない。
何ごとにも満足することなく、すべてを見直していかなければならない。
だが最も見直しが求められるのは、成功しているときである。
下向きに転じてからでは遅い。

現代は乱気流の時代、変化が常態の時代に入った。
変化はコントロールできない。
できることは、その先頭に立つことだけである。

ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。

まず、最初に言えることは、ドラッカーが上記で述べているように、
世の中の変化が早い中、そして事業が順調に伸びている、
成功している「今」、豊田社長が危機感を持って、
積極的な見直しを行っていることです。
そして、提携先を含めたあらゆるリソースを最大限に活かして、
次の一手を考え続けていることです。

組織が大きい分、経営の舵取りには時間がかかり、
「スピード感が足りない」と焦りを感じながらも、
36万人の社員を抱えている大企業のトップとして、
大きなプレッシャーのもとで先頭に立とうと、
前に進もうとする、その決意と勇気が伝わってきます。

顧客を知るために、外に出て、見て、聞くこと。
外に出て、非顧客を知ること。
経営者の仕事の中に、顧客・市場を知るための活動を組み込むこと。

ドラッカーのマネジメントの基本と原則では、そのように言われています。

わが社の店舗を含め、関係各所の現場をアポなしで
訪問するということは、まさに、ありのままの現状と、
世の中で起きている変化を、五感で理解しようとしていることです。

組織が成長すればするほど、経営者は顧客と会わなくなります。
そうすると、今の顧客は求めているかどうか、
Yes/Noで答えられなくなり、新しい事業や商品・サービスを
始めていく意思決定ができなくなります。

よって、外に出て、顧客と会って、聞かないといけません。
市場を体感することも、経営者にとって大切な仕事の1つになります。

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