【Vol.153】 ドラッカーが問う 事業の目的とは

・目標必達のコミットメント経営
・とにかく納期を守らないといけない

そういうプレッシャーが大きくなりすぎると、
組織はどうしても、内向きになってしまいます。

何のために事業をやっているのか?
何のために私たちは仕事をしているのか?

その答えは、目標必達と納期厳守のためということになります。

納期については、顧客からの要望はあると思いますが、
それに応えていくことと現実に乖離が大きいと、
いずれ無理が生じ、でも約束を守らないといけないからと、
品質を犠牲にして、納期は守るということで、目的に沿って
仕事を進めていく。そういうことが当たり前、
常態化していってしまうのだろうと、そのように思います。

事業の目的は、企業の外に求めなければならない。

ピーター.F.ドラッカーは、そのように言っています。

何のために事業をやっているのか?

その事業の目的を、企業の外に求めなければいけません。

極度なコミットメント経営や、品質を無視した製品の納期厳守は、
内向きな目標、目的のためであり、顧客と向き合えている状態ではありません。
そこには、顧客にとっての価値という、外向きの考えはなく、
私利私欲でビジネスをしているというふうに映ってきます。

事業の目的の有効な定義は、「顧客を創造する」ことである。
顧客を創造するとは、使命を実現すること。

そういうふうに言います。

社会は何を求めているのか?
そこから使命が生まれてきます。
そして、強み、卓越性を使って何に応えていくのか?
その取り組みから、顧客が生まれ、
そして、使命の実現につながっていきます。

顧客の創造とは、そういうふうに使命を実現させ、
経済的成果をあげていくことです。

顧客 ⇒ 顧客にとっての価値 ⇒ 使命

これがきちんと整合されていて、つながっているかどうか?
一貫性が求められています。

業績がよくない時は、そのどこかにズレが生じている時があります。
あるいは、そのズレが表面化したことをきっかけに、業績も落ちてしまいます。

顧客が求めている価値を真剣に考えていないということです。

そうならないように、私たちは、当たり前で、基本的なことを
しっかりやっていかないといけない。それが、いつの時代も変わらない、
マネジメントの基本と原則なのかもしれません。

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