【Vol.159】 ドラッカーに学ぶ 事業の見直しとイノベーション

「何の会社なのか・・・。それは正直言って私も自問自答している。」

自身の言葉でパナソニックを表現してほしいと、ラスベガスで
開催していた家電見本市で問われ、住宅やクルマ、
企業向けシステムに経営資源を集中し、
事業のポートフォリオを組み直してきた津賀社長は、
そのように答えたそうです。

白物家電よりも、新たな稼ぎ頭として、
世界で戦える事業を重視し、住宅とクルマを
2本柱に据えてきたそうですが、いずれも競争は激しく、
クルマ以外で成長の柱になる事業について、
「悩んでいる」とも認めています。

パナソニックは、新事業創出に向けた、
次への布石を打っていますが、クルマと住宅に続く
成長の種はまだ芽吹いていないそうです。

世の中の変化が激しく、そしてそのスピードは速く、
変化が常に起きている状態、そういう時代を私たちは生きています。

今の事業が以前より早く古くなり、すぐに陳腐化してしまう
そういう時代です。よって、事業廃棄の意思決定スピードも、
早めていかないといけません。
そして、イノベーションの種を見つけ、
その芽を育んでいくとともに、
新たな事業を軌道に乗せていかないといけません。

・世の中のニーズは何か?
・社会は何を求めているのか?
・自分たちは、強みを活かして何に応えていくのか?
・われわれの使命(事業)は何か?
・われわれの顧客は誰か?
・顧客にとっての価値は何か?
・われわれは何を廃棄すべきか?
・イノベーションのために、何の芽を育んでいくのか?

事業のポートフォリオを確認し、事業を育てるのか、
廃棄するのか、縮小するのか、買収するのか、売却するのかを
早いスピードで見直し、意思決定をしていかないといけません。

トヨタの豊田社長が、「生きるか、死ぬか」
パナソニックの津賀社長が、「何の会社なのか・・・。」

そのようなコメントをするぐらい、変化のスピードが速く、
まさに今は、新たな時代を迎える前の混沌とした
時間なのかもしれません。

私たち経営者は、この時代の転換期こそ、
マネジメントの基本と原則をより大切にしないといけません。

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