【Vol.197】 トヨタのカイゼン、チャネルも改善!

トヨタの販売店は今まで複数系列で売る車と
各系列ごとの専売車を設けることにより、
顧客層をすみ分けていましたが、
国内の販売体制を抜本的に見直し、
2025年をめどに全車種を国内の約5,000店で売る、
つまり、系列を1本化していく販売戦略に転換するという
発表が先日ありました。

系列ごとの専売車

・高級車中心のトヨタ店(クラウン、ランドクルーザー)
・中級車のトヨペット店(マークX、ハリアー)
・大衆車のカローラ店(カローラ、パッソ、カムリ)
・若年層を対象にしたネッツ店(ヴィッツ、ヴォクシー)

※ プリウス、アクア、C-HRなどは上記4系列で扱う

その方針決定となった背景には、
以下の理由があると言われています。

・少子高齢化で国内販売の大幅な伸びが見込めない
・開発や販売のコストが膨らむ
・カーシェアの普及
・新車販売が中心のビジネスモデルからの転換を迫られている

そして今後は、

・開発車種を売れ筋に絞り、半分に減らす
・カーシェア事業への参入
・飲食店や小売企業など異業種と提携した
共同店舗の開設により、系列販売店の収益源を広げる

実際、日産も4つあった系列を段階的に縮小し、
2011年に「NISSAN」に統一しています。
3系列だったホンダも2006年に
「ホンダカーズ」に販売店を一本化し終えています。

トヨタのビジネス視点からすると、
取り扱い車種を区分けして、
顧客層をすみ分けることにより、
うまくいっていたのかもしれませんが、
素人の顧客視点からすると、
どのお店に行けば、何の車があるといった
そんな細かいところまで知りません。

トヨタの特定の車を買うのに
どこに行けばいいかわかりづらく、
立ち寄ったディーラーで、その車は別の販売店での
お取り扱いになりますと言われるのは煩わしく、
面倒くさく感じるのは私だけでしょうか・・・。

レクサスのように、特別な車は分けるにしても、
1つの販売店に行って、すべての中から選び、
他社と比較検討したいと、個人的にはそう思いますが、
それがようやく集約されるそうです、
2025年はまだまだ先ですが・・・。
(個人的にはもっとスピード感がほしいと思います)

私たちのビジネスにおいて、
企業が良かれと思ってしていることが、
顧客からすると、有難く感じない、
むしろ不便といったことが、このように
多々起きていることがあるのかもしれません。

だから、ドラッカー5つの質問の3番目の問い、

「顧客にとっての価値は何か」

を深く考察し、顧客に教えてもらうことが
とても大切になります。

トヨタの幹部は、

「市場が小さくなるなか、販売店は現状のままでは
絶対に生き残れない。違う事業に乗り出すなど
商いの幅を広げてほしい。」

と、そう言っているそうです。

販売代理店は流通チャネルであり、
流通チャネルは顧客であると、
ドラッカーのマネジメントの基本と原則では
そう言われています。

私たち経営者は、顧客である流通チャネルの声に耳を傾け、
顧客である流通チャネルにとっての価値は何かを問い、
世の中の変化や時代の流れに合わせて、
流通チャネルの見直しもしていかないといけません。

・現実の流通チャネルはどのような人たちなのか
・継続的に流通チャネルになってくれている人はどのような人達か
・その人達は、なぜ流通チャネルになってくれているのか
・流通チャネルでなくなった人はどのような人達か
・誰が流通チャネルになりうるか
・本来、誰が流通チャネルであるべきか

少なくとも、年に1度は問いかけなければならない
ドラッカーのマーケティングにおける重要な問いです。

作成日時: 2018年10月10日 3:43 | | URL

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