【Vol.2】 われわれの使命は何か?

新年明けましておめでとうございます。

新たな年を迎え、新年度がスタートしている組織もあれば、第4四半期が始まり、来期からの新たなビジネス戦略策定や中期経営計画の見直し準備を進めている組織も多いのかもしれません。

ミッション経営を実践している経営者の皆さんへ

・定期的にミッションを見直しされていらっしゃいますか?
・ミッションの中に、「今」の時代に合わなくなりつつあるものはありますか?

ミッション(使命)を大きな木に例えるとすれば、一番太い幹にあたる根幹の部分は変わらないかもしれません。しかし、変化が常態の時代に入った今、枝葉の部分は常に見直しをしていかないといけません。

ミッション経営をこれから本気でドライブしないといけない経営者の皆さんへ

・すでにある組織のミッション(使命)は社内に浸透していますか?
・もし十分に浸透していないのであれば、どのように浸透していきますか?

昨年11月に、これから就職活動を始めていくという学生さんとお話をする機会がありました。その学生さんは、少し困っているようでした。

「本当に使命や理念に基づいた経営をしている会社はどこでしょうか?HPや会社案内では、とてもいいことが書いてあるのですが、使命や理念が絵に描いた餅になっている企業が多いと聞いています」
「中平さん、本当によい会社をご存知でしたら教えていただけないでしょうか?」

学生さんの企業を見る目が厳しくなったように感じました。企業にとっては、いかに優秀な人材を確保するかというのも一つの課題になっていると思いますが、経営者の皆さん、会社説明会にて自ら「わが社の使命」について学生さんにお話をされていらっしゃいますか?

ミッション経営にこれから1歩踏み出される経営者の皆さんへ

経営者が第一に考えるべき問いが、『われわれの使命(事業)は何か』です。ピーター.F.ドラッカーの経営者に贈る5つの質問、いわゆるドラッカー5つの質問の最初の問いです。

・なぜミッション(使命)が重要だと思いますか?
・ミッション(使命)が私たちに与えてくれるものは何だと思いますか?

今年も経営者・経営チームの皆さんに、マネジメントの基本と原則を学ぶ機会を提供していきたいと思います。

リーダーの皆さんへ

経営チームやミドルマネジメントに携わる皆さんは、日々の業務が忙しくじっくり考える時間が取れない、というのも1つの課題なのかもしれません。昨年プロジェクトに携わったお客様の組織において、統括部長が一線のリーダーさんに次のような質問をされていらっしゃいました。

・何を考えながら日々仕事をしていますか?
・何のために生きていますか?

リーダーさんたちはとても現実的で、「家族を養うため」、「生活をするため」といった回答が多かったです。しかし、これはまさに、個々の生きざまと使命を問う質問でした。

私自身も、企業勤めをしているとき、個人の使命を考えたことはありませんでした。

組織におけるミッション(使命)は、考えるものかもしれません。
一方で、個人における使命は考えるものじゃないのかもしれません。

同じコーチ仲間で、その人にしかない使命やギフト(魅力・才能)を引き出すことを志命とされている、株式会社地球ファミリー代表の鈴木 真奈美さんは次のようにおっしゃっています。

『個人における使命とは、Missionというよりも、どちらかというとLife Purposeというイメージ。
「自分は何のために生まれてきたのか?」
「どのような役割をもって生まれてきたのか?」
個人の使命とは、考えるのではなく、ベストなタイミングで思い出すもの。』

リーダーの皆さん、皆さんの使命は何ですか?

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

P.S.
一昨日は毎年恒例になりつつある、ライスボウルを観てきました。今年は富士通 vs 関学の対戦でした。「不安で、長かった」と語っていたのは、10シーズン目にしてチームを日本一に導かれた富士通ヘッドコーチ、藤田 智さん。

アメフトってビジネスにとても似通っているところがあります。それは、ビジネスでも4回の四半期があるように、アメフトも4回のQuarterに分けてゲームが進んでいきます。

自分たちの卓越性や強み、経験を活かして、瞬間瞬間、限られた時間の中でその時の状況に応じた「戦略」を引き出し、次のプレイをどうするのか、どう攻めるのか、どう守るのか、「意思決定」を求められます。ゲーム進行全体のプロセスにおいて、「スピード」が求められます。

「今」自分たちは何をなすべきなのか?
これが短い時間の中で、繰り返し繰り返し問われ続けます。それがアメリカンフットボールです。

ここ2年はオービックが日本一になり、いろんな戦略を使って前に進んでいくな、と関心をしていたのですが、富士通 藤田さんのチームが展開するゲームは、とても堅実で、「今」できることを着実にやりながら、コツコツと成果を積み上げて、使命を果たす。そのような印象を受けて帰ってきました。私自身も、2015年はそのような1年になるような気がしています。

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