【Vol.186】 ドラッカーに学ぶ リーダーシップ ~一流のリーダーに共通する働き方~

仕事の基準を守り抜くこと。

一流のリーダーに共通するワークスタイル、
7番目の基本と原則になります。

まずは仕事の基準が定まっているかどうか。
つまり、どのレベルにおいて、それを良しとするか。
そして、どのようにその基準を満たすのか。

難しいことではないのかもしれませんが、
案外、この基本と原則ができていないのかもしれません。

組織において、仕事の基準を守り抜くことがなぜ大切なのか?

優秀なリーダーは、ご自身の頭の中で、
それが明確になっているのかもしれませんが、
リーダーは働いている人たちに、
それをわかりやすく説明することをあまりせず、
ただ指示・命令を出すだけ。
理解が不十分なまま、その重要性が現場まで
浸透していないという、そういう傾向があるかもしれません。

モノづくりをしているメーカーにとっては、
必須の基本と原則であるかもしれませんが、
それが大きく揺らいだのが、
大手メーカーのコンプライアンス違反や、データを改ざんし、
品質が伴わない製品を出荷するといった
倫理を問われる契約違反問題の続出だったと思います。

例えば、飲食業界はわかりやすい事例の1つです。
1品の料理を作るにあたり、食材、調味料の分量や
料理の時間、盛り付けが異なってくると、
味の品質が落ちたり、見栄えが悪かったりと、
敏感なお客さまは違いにすぐ気が付きます。

サービス業においては、あの人はやってくれるけど、
この人はやってくれないなど、人依存になってきます。
担当者によって、受けられるサービスが異なってくるのです。

会社のルールはあるかもしれませんが、
優秀な営業の方は、お客さまの要望をどこまで受けるか、
それ以上はやらないという、自分なりに仕事の基準を
明確にしている方が多いように思います。

先日、以前お世話になった大手不動産のグループ会社に
勤める営業の方に連絡をしたところ、すでに退職をし、
近くで独立をしてやっておりますとのことでした。

退職した理由を聞いたところ、
会社では、お金にならない仕事をするなと、
上司によくとがめられたそうです。

それが不満で、嫌になって辞めたとのことでしたが、
その営業の方は、いつもお客さま志向であったため、
彼女が辞めたあと、お客さまは大手の有名な会社は選ばず、
独立した彼女に仕事を頼み、契約をしたそうです。

お客さまにとっては、お金になる、ならないで、
単純に割り切って仕事をし、何もわかっていない
若い営業の方とやり取りをするより、
お客さま想いのベテランを選んだということです。

仕事の基準を守り抜くこと。

それは仕事そのものや、
提供する商品・サービスの品質そのものです。

自らそれを徹底し、
そしてそれを自分の組織のメンバーにも
その重要性を説明し、理解してもらい、徹底させ、
お客さまの満足へ、そして顧客創造へつなげる。

それをできるのが、一流のリーダーなのかもしれません。

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