【Vol.12】 自分の上司は誰か?

上司との信頼関係を築き、部下である私たちと上司が共に効果的に業務を処理し、
成果を上げるために、私たちが心がけるべき1つ目のポイントは、

自分の上司は誰なのか?

それをもう一度、見直していくところから始まります。具体的にやらないといけないことは、

職務上関わっている人は誰かを考え、「上司リスト」を作成する

この取り組みからスタートです。
そして、「上司リスト」を作成していくにあたり、注意することが3つあります。

・単に命令系統上の直属の上司だけではない

・社内の正社員だけではない

・上司の範囲を、ここではより戦略的な角度から広く捉える

この3つを意識しながら、上司リストを作っていく必要があります。

では、なぜ上司の範囲を戦略的な角度から広く捉えないといけないのか?

私たちは仕事で成果を出そうと思ったら、共に働く人たちとお互いに協力して
仕事を進めなければなりません。この時に一番大切なのが上司です。

ここで言う上司とは、次の人たちのことを指します。

・あなたが報告する人

・あなたとあなたの部下に指示命令を出す人

・あなたの仕事、能力、資格などを評価・査定する人

私たちは「上司」を定義するときに、一般的には上記の人たちを「上司」と
位置づけているかもしれません。しかし、ピーター.F.ドラッカーは、
ここでは上司の範囲を、より戦略的な角度から広くとらえ、
「自分に対して影響力を持つすべての人」と捉えるように言っています。

では、どういう人たちを「上司リスト」に加えないといけないのか?

・仕事をするうえで頼ったり、相談をする人

・社内の正社員以外の人(グループ会社からの出向者、契約の管理職、店長)

・合弁や提携先の人(グループ会社、チャネルパートナー、アライアンスパートナー)

・取引先や供給先の人(お客様、戦略的パートナー)

「自分の上司は誰か」について、ドラッカーは、

「上司という言葉の厳密な定義は狭すぎる。上司とは、力を持っていて、
意見を述べる立場にある人である」と述べています。

もっともありがちなミスは、自分の会社に正式に所属をしていない人を
リストアップし忘れてしまうことです。

例えば、合弁、提携先の会社の人、取引先の人をリストに入れ忘れてしまうのです。
事実、提携先や取引先との関係がうまくいかない理由の1つは、そうした会社の関係者を
上司リストに入れ忘れたということが多いのです。

上司リストでは、もっと実務的な見地から上司の範囲を定めます。
上司とは、自分に対して何らかの権限を持っている人すべて、自分の仕事や業績、
能力や資格などについて何らかの意見を述べる立場にある人すべてです。

上司リストを作成する時は、多めに書き入れておいて、当てはまらないと思ったら
消去するほうが、重要な人物を書き忘れるよりも賢明です。

私たちが担っている役割・ポジションによって、上司の幅の広がりは異なることでしょう。

サラリーマンをしていた時、私にとっての上司とは、直属の上司と、上司の上司だと思っていました。
それ以外は、あくまで関係者、社内のお客様だと考えていました。

そして、今では「上司」としての定義が広がり、「上司リスト」に挙がる上司は10名を超えています。
私たち、経営者は組織上のトップではありますが、「上司」がたくさんいることに
気づかされるかもしれません。

皆さんにとって、上司は誰ですか?

上司と信頼関係を築き、上司と共に成果を上げられていますか?

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